ポリシー

このホームページを作るにあたって、他の家庭教師センターや個人のホームページを見てみました。アピールとして、「きめ細かい指導」「わかりやすい授業」「ひとつひとつ丁寧に」「頼りがいのある講師」といった言葉が並んでいます。たしかに大切なことですが、それ以前にベースとして重要なことがあるのではないかと思います。家庭教師として生徒さんをサポートしていくうえで私が重要と思うものをあげてみると次の4点がまずベースにきて、そのうえで「きめ細かい」云々ということになると思います。

1.学力 

 あたりまえのことなのですが、これが意外と問題だったりします。塾で講師採用の担当をしていたとき、おいおいという人ばかりで採用ゼロということも多々ありました。また、某家庭教師センターで卒業証明書の提出を登録講師に求めたところ1/3が登録抹消になったなどという話も聞いています。よくよく考えてみればこの世界言った者勝ちのところがあるので注意が必要です。

 また、特に難関系の大学志望者には、単に高校内容が分かっている、入試問題が解けるというだけでは授業内容に厚みが出ません。これもあたりまえのことですが入試問題は大学の教官が作ります。ではどうやって作るかを考えてみれば、①過去に出題されている問題をアレンジするか、②自分の講義ノートや研究分野から高校生向けに内容をくだいて出題するか、ということになります。とすれば、大学での講義内容程度はマスターしていないと出題意図を踏まえた解説ができません。

 私は、進学校でもない普通の公立高校からの現役合格だったこともあり、大学入学時の学力は周りからアホ扱いされるぐらいでした(それでも京都に入れるんです!)が、その後受験期よりもはるかに多く勉強しました。一般教養と並走して、2回生で学部の数学を履修し、専門に入ってからは物理を選択し、大学院では理論物理を専攻しています。京大での正規の授業を受けたバックがあるので奥行きのある授業を展開していくことができます。

 

2.経験 

 これは、自分の経験と他者の経験(いわゆる指導経験)、また社会経験とに分けられます。

 まず、これはどの職種についてもいえることと思うのですが、自分の経験があってこそ人に説得力をもって伝えていくことができるものだと思います。家庭教師についても同様で、生徒さんを指導するにあたって自分の原体験がベースになります。受験は長丁場なので、しんどいとき、壁にあたるときがどうしても出てきます。そういったときに自己の経験があってこそ、自分はあのときどうやって乗り越えていったかを思い出し、生徒さんの心理状態をみながら生徒さんを励まし、すべきことを示すことができます。特に第一志望を突破しているということが必要です。説得力が違います。指導経験でもある程度カバーできますが、やはり人の経験では説得力が弱いです。

 次に指導経験ですが、担当指導人数と指導期間がモノを言ってきます。担当する生徒さんは一人一人千差万別なので、それをどれだけ幅広く担当してきたかです。経験が多いほど、つまずきやすいポイントも把握し説明もこなれたものになり、授業の内容が痒い所に手が届く「きめ細かい」「わかりやすい」「丁寧」なものになっていきます。

 私は担当する生徒が長期にわたることが多いので、人数的には他の講師よりもあるいは少ないかもしれませんが、それでも学生時代からずっと家庭教師をやっている分、100名や 200 名ではきかないと思います。文字通り朝ベッドから引きずりおろして準備をさせなければいけない生徒から、駿台や鉄緑会に通って上位の国公立医学部を狙う方、またいわゆる再受験生まで幅広い層を担当してきました。学校のサポートのあるなし、また通塾の有無にあわせて家庭教師の果たす役割は変わってきます。それら諸条件を加味して最終的な目標への道筋をオーダーメイドで示していけるところも今までの経験があればこそだと思います。

 

3.情報力 

 大学入試は早い人では中学入試以前から、遅い人でも高校 2 年生には意識しはじめます。また、入試制度は継続性が重視され、大きな変化は前もって予告されるのが通常です。そのため、①過去の入試結果(データや出題傾向等)を分析しておくこと、②入試の変更事項をこまめに見ておくことが必要です。数字ばかりに振り回されてはいけませんが、それらを踏まえたうえで志望校への戦略を立て学習方針を組み立てていくことはとても大切です。大学側の情報は通常公開されるので入手する分はそう大きな問題にはならないのですが、その他細かい事項に関しては、友人の家庭教師や塾講師、また家庭教師センターからも入手するように心がけています。

 

4.コミュニケーション力 

 教えるという性質上、コミュニケーションはとても大切です。生徒さんにもいろいろなタイプの生徒さんがおられるのですが、生徒さんの個性に応じて学力向上に効果的な接し方をとっていくことはとても重要です。生徒さんの精神年齢にもよるのですが、そのまま波に乗っていけばいいときは穏やかに接して、大きくズレないように微調整をかけていくようにしますし、一方相応する学力もないのに努力もしようとしない、そのくせ目標だけは高いような生徒さんにはにこにこするだけでは不十分で、ときには厳しく接することも必要だと思います。

 以前、塾で採用担当していたときもそうですし、家庭教師センターの人に聞いてもそうなのですが、講師採用の基準の中にその人の人柄、人との意思疎通がうまく図れるかは重要な要素になります。先生先生して近寄りがたいのも生徒さんの真意をつかめませんし、なれ合いで友達みたいになっても授業の進行にさしさわります。「親しみやすくて信頼できる人」「頼りがいのある講師」をモットーに生徒さんに接するようにしています。